StudioのCMSを使いこなす鍵は、実は最初の「モデル設計」にあります。モデルとは、ブログ記事やお知らせ、スタッフ紹介といった各コンテンツが持つ情報の型のこと。ここを雑に作ってしまうと、後から「必要なフィールドが足りない」「カテゴリー別ページが作れない」「タグが複数つけられない」といった壁に次々ぶつかり、作り直しになることも珍しくありません。逆に、モデルさえきちんと設計できていれば、一覧表示も詳細ページも絞り込みも、あとはスムーズに組み立てられます。
この記事の要点
- モデルとは「1種類のコンテンツが持つ情報の型(データ構造)」で、CMSの土台になる最重要パーツです
- 作り方は「モデルを1つ作る → フィールドを追加する → 型を選ぶ → 参照で他モデルとつなぐ」の流れです
- 「1つのコンテンツ=1つのモデル」を原則に、最初にフィールドを洗い出しておくと後から破綻しません
この記事では、Studio CMSの「モデル」とは何かという基本から、フィールドの型の選び方、参照によるリレーション設計、そして後から困らないための設計のコツまでを解説します。150名以上が参加するノーコードコミュニティ「ノーコードサロン」に集まる制作現場では、CMSのつまずきの多くが「最初のモデル設計」に起因していることが繰り返し確認されています。その知見をもとに、土台をしっかり作る考え方をお伝えします。CMSの全体像はStudioのCMS・ブログの作り方もあわせて確認してください。
結論・全体像:モデルは「コンテンツの設計図」
まず結論です。モデルは、CMSにおける「コンテンツの設計図」です。たとえばブログ記事なら、タイトル・本文・公開日・カテゴリー・アイキャッチ画像といった情報を持ちます。この「どんな情報を、どんな型で持つか」を定義したものがモデルです。
理由は、CMSが「同じ型のデータを大量に扱う」仕組みだからです。ブログ記事を100本書いても、1本1本の型(持っている情報の種類)は同じです。その共通の型を1回だけ定義しておけば、あとは中身を入れ替えるだけで、同じデザインの記事が量産できます。これがモデルの役割です。
モデルを作るときの全体の流れは次のとおりです。
1. コンテンツの種類ごとにモデルを1つ作る(ブログ、お知らせ、スタッフ紹介など)2. そのコンテンツが持つ情報を「フィールド」として追加する3. 各フィールドに適切な「型」を割り当てる(テキスト、日付、画像、リッチテキストなど)4. 必要に応じて「参照」で他のモデルとつなぐ(カテゴリーやタグ、著者など)
この4つを押さえれば、破綻しにくいCMSの土台ができます。特に重要なのが最初の「1コンテンツ=1モデル」という原則です。
手順:モデルの作り方
手順1:コンテンツの種類を洗い出し、モデルを分ける
最初にやるべきは、サイトで「データとして管理したいもの」を書き出すことです。ブログ記事、お知らせ、スタッフ紹介、制作実績、お客様の声——これらはそれぞれ持つ情報が違うため、別々のモデルにするのが基本です。
1つのコンテンツ=1つのモデルが原則です。たとえば「ブログ」と「お知らせ」を1つのモデルにまとめてしまうと、片方にしか要らないフィールドが混ざって管理が煩雑になります。種類が違うなら分ける、と覚えておきましょう。お知らせの具体的な作り方はStudio CMSでお知らせリストを作る方法で扱っています。
手順2:必要なフィールドを洗い出して追加する
モデルを作ったら、そのコンテンツが持つ情報を「フィールド」として追加します。ここで大切なのは、最初にできるだけ洗い出しておくことです。後から追加もできますが、記事が増えてからだと各記事に値を入れ直す手間が発生します。
ブログ記事モデルのフィールド例を挙げます。
| フィールド | 役割 |
|---|---|
| タイトル | 記事の見出し |
| 本文 | 記事の中身(リッチテキスト) |
| 公開日 | 並び替え・新着表示に使う |
| カテゴリー | 分類(参照で持つのが有利) |
| タグ | 横断的な分類(複数) |
| アイキャッチ画像 | 一覧・詳細のメイン画像 |
| 抜粋(ディスクリプション) | 一覧に出す短い説明 |
「一覧に何を表示するか」「詳細に何を表示するか」「絞り込みに何を使うか」を先にイメージすると、必要なフィールドが見えてきます。
手順3:フィールドの型を正しく選ぶ
各フィールドには型(データの種類)を割り当てます。型を適切に選ぶことで、入力ミスを防ぎ、表示や並び替えがしやすくなります。主な型の目安は次のとおりです。
- テキスト:タイトルや短い文字列
- リッチテキスト:見出しや装飾を含む本文
- 日付:公開日など。並び替えや新着表示に使う
- 画像:アイキャッチやサムネイル
- 選択肢(セレクト):決まった候補から1つ選ぶ分類
- 参照(リレーション):他のモデルと紐付ける(カテゴリー、タグ、著者など)
- 真偽(オン/オフ):「注目記事」「公開/非公開」などのフラグ
たとえば公開日をテキストで持ってしまうと、日付順の並び替えが正しく効きません。日付には必ず日付型を使う、といった型の選び方が、後の表示のしやすさを左右します。
手順4:参照でモデルどうしをつなぐ
CMS設計の肝が「参照(リレーション)」です。参照とは、あるモデルから別のモデルを紐付ける仕組みです。代表例がカテゴリーやタグ、著者情報です。
たとえばカテゴリーを、ブログ記事モデルの中に選択肢として直接持つのではなく、「カテゴリーモデル」を別に作って参照する。こうすると、カテゴリー自体が独立したデータになり、カテゴリー別ページや、カテゴリーごとの説明文を作れるようになります。タグのように「1記事に複数」つけたいものは、複数選べる参照フィールドで多対多の関係を作ります。参照を使った分類設計はStudio CMSのカテゴリー・タグの作り方で詳しく解説しています。
参照を使いこなせると、「著者ごとの記事一覧」「カテゴリー別の絞り込み」といった、データ同士のつながりを生かした表示が自在にできるようになります。
つまずき・よくある失敗と対処
- フィールドを後から足して手戻り:記事が増えてからフィールドを追加すると、既存記事に値を入れ直す作業が発生します。最初にフィールドを洗い出すのが最大の対策です。
- カテゴリーを選択肢で持ってしまった:後からカテゴリー別ページを作りたくなり、参照方式に作り直すケースが多発します。分類はできるだけ参照で持つのが安全です。
- 日付をテキストで持って並び替えが効かない:並び替えに使う値は必ず日付型で持ちます。
- 1モデルに詰め込みすぎる:ブログとお知らせと実績を1モデルにまとめると、不要なフィールドが混ざって管理が煩雑になります。種類が違えば分ける原則を守ります。
- フィールド名が曖昧で運用時に迷う:「テキスト1」「画像2」のような名前だと、更新担当者が何を入れる欄か分からなくなります。役割が伝わる名前をつけます。
これらはいずれも「最初の設計を丁寧にやる」ことでほぼ防げます。制作現場では、モデル設計に時間をかけたプロジェクトほど、後半の実装と運用がスムーズになる傾向が共通して見られます。ノーコード全体の学習の進め方はノーコードWeb制作の独学ロードマップも参考になります。
よくある質問(FAQ)
Q1モデルとコレクションは何が違うのですか?
モデルは「型(設計図)」、その型に沿って登録された1件1件のデータの集まりが「コレクション(記事の集合)」というイメージです。モデルを定義し、そこにデータを追加していくと、コレクションが育っていく、と捉えると分かりやすいです。
Q2モデルはいくつまで作っていいですか?
上限はプランや仕様によって異なる場合があります。ただし数の上限よりも、「種類が違うコンテンツは分ける/同じ種類は1モデルにまとめる」という設計原則のほうが重要です。むやみに増やすと管理が煩雑になるため、必要な分だけ作るのがおすすめです。
Q3途中でフィールドを追加・削除できますか?
追加は可能ですが、記事が増えてからだと各記事に値を入れる手間がかかります。削除は入力済みデータが失われる恐れがあるため慎重に行います。だからこそ、最初にフィールドを洗い出しておくことが設計のコツです。
Q4モデル設計の前に決めておくべきことは?
「一覧に何を出すか」「詳細に何を出すか」「何で絞り込むか」「何で並べるか」の4点です。これらが決まると、必要なフィールドと型、参照の要否が自然と見えてきます。
まとめ
Studio CMSのモデルは、コンテンツの設計図であり、CMS全体の土台です。作り方は「コンテンツの種類ごとにモデルを分ける → フィールドを洗い出して追加する → 適切な型を選ぶ → 参照で他モデルとつなぐ」という流れが基本になります。
特に押さえたいのは、「1コンテンツ=1モデル」の原則、最初にフィールドを洗い出すこと、分類は参照で持つこと、日付は日付型で持つこと、の4点です。ここを丁寧に設計しておけば、一覧・詳細・絞り込みの実装も運用も驚くほどスムーズになります。急がば回れで、まずは設計図づくりから始めましょう。
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ノーコードサロンでは、150名以上のメンバーがStudio制作や案件のノウハウを共有しています。モデルのフィールド設計や参照の使い方でつまずいたときも、コミュニティ内で相談しながら進められます。 まずは1ヶ月間参加してみる最終更新:2026.07.06
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