入門編 04 / 10 入門 約7分

Studioでできること・できないこと

Studioの射程を、案件でよく出てくる要望ごとに一覧で整理します。受ける前に線引きできるようになると、無理な実装で消耗せずに済みます。

この教材で学べること

  • 要望別に、Studioの射程内かどうかを判断する
  • 「作れるが割に合わない」領域の見分け方
  • できないことを頼まれたときの伝え方

Studioは万能ではなく、向いている領域がはっきりしています。できないことを無理に実現しようとすると、カスタムコードを足し続けることになり、ノーコードで作る利点そのものが消えます。このレッスンは、案件を受ける前の判断表として使ってください。

要望別の判断表

ヒアリングで出てくる要望を、そのまま引ける形にしました。「得意」は積極的に受けてよい領域、「苦手」は条件を確認すべき領域、「対象外」はツールの目的が違う領域です。

やりたいことStudio補足
コーポレートサイト・LP・ポートフォリオ得意もっとも数が多く、相性がよい領域
お知らせ・ブログ・実績など、後から増える情報得意CMS機能で対応(第4章)
問い合わせフォームの設置できる標準機能あり。自動返信は別途設定
スマホ・タブレット対応できる画面幅ごとに調整する(第3章)
アニメーション・動きのある演出できる凝った動きはカスタムコードが要る
多言語サイト条件つきページを分けて作る運用になる
会員登録・ログイン苦手外部サービス連携か、別手段を検討
ECサイト(カート・決済)苦手外部カートの埋め込みで部分対応
予約・在庫管理などの業務システム対象外ツールの目的が違う
数百ページ規模+条件検索苦手件数と条件が増えるほど無理が出る

判断の一線

迷ったときの基準はひとつです。「見せるためのサイト」ならStudio、「動かすためのシステム」なら別の手段。この線を最初に引けるようになると、受けてはいけない案件を断れるようになります。

見せるサイトと動かすシステムの境界を示した図 見せるためのサイト 情報を届ける・信頼してもらう・問い合わせを受ける コーポレート/LP/実績/採用/ポートフォリオ → Studioの射程 動かすためのシステム データを処理する・状態を管理する・お金を扱う 会員管理/予約/在庫/決済/社内業務 → 別の手段を選ぶ
図1:境界をまたぐ要望が出たら、要件そのものを見直す合図

「作れるが割に合わない」領域

いちばん危ないのは、できないことではなく「頑張れば作れてしまうこと」です。工数が読めないまま受けると、時給換算で破綻します。次のような要望が出たときは、実現可否ではなく工数を先に見積もってください。

要望実現可否実際に起きること
デザインカンプの完全再現ほぼ可能1pxの調整に時間が溶ける。許容範囲を先に合意する
複雑なスクロール連動演出コードで可能スマホでの検証が増え、工数が数倍になる
細かい条件での絞り込み一覧条件次第件数が増えると設計のやり直しが発生
他ツールからの完全移行可能移行作業そのものが1案件分の工数になる

できないと伝えるときの言い方

「できません」で終わらせると、相手は別の相談先を探すだけです。代わりに何ができるかをセットで出すと、案件はたいてい形を変えて残ります。

言われたこと返し方
予約機能をつけたい予約は専用サービスを使い、サイトから連携する形を提案する
商品を売りたいECは外部サービス、サイトは集客の入口として役割を分ける
会員だけに見せたい本当に必要な範囲を聞き、URL限定公開などで足りないか確認する

次は、公開に必要な料金プランの考え方です。ここも案件の見積もりに直結します。

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